佐渡は米どころで、島中あちこちに田んぼがあります。
稲が実ってお米として収穫された後の藁も、昔は草履や蓑笠など、身近な日用品に使われてきました。藁細工の技術は、農家に代々伝わる技術のひとつでした。
いまは受け継ぐ人も少なくなりましたが、私の住む羽茂大崎の中でも山深い締張地域には、
藁細工職人の方もまだおられます。
ご高齢のご夫妻の手先と藁だけで、いろんな細工が作り出されます。
締張地域の守り神である締張馬を飾った注連飾りは、悪い魔が入ってこないように締張地域と
よその地域の境に吊るされています。
小さな注連飾りは、家々の軒先に吊るされます。
ひとつ一つが手作りで毎年架け替えられて、古くなったものは毎年1月15日に地域ごとに催される
「とうど」(どんどん焼き)に焼べられます。
かつては日本各地でこのような伝統工芸や風習があったのですが、
今はごく限られた僻地のような場所にしか伝わっていません。
自然と生活と人の一生を繋げる大切な儀式だな…と今も感じます。
佐渡には、都市部にはもう残っていない伝統や歴史、たくさんの物事が、今もなお伝わり残っています。ぜひ昔の日本と出会いに、佐渡へ来てください。
【大崎・締張地域】
佐渡南部の町・羽茂から車で30分ほど山に入ったところにある小さな地域です。
数世帯の農家さんが、昔ながらの暮らしをされています。
藁細工は大崎の大滝楽舎などで販売しています。
佐渡の山奥でコーヒー焙煎所オケサドコーヒーをやっています。焙煎所お隣の里山カフェ山里で週末にコーヒーを淹れています。