この冬は雪の多かった佐渡も、ようやく春の気配が漂い始めました。
2月ごろから春先まで、佐渡島内の店先や食卓を賑わせるのが、旬の海藻類や山菜です。
冬に海が冷たいときに出回るのが、佐渡でギバサと呼ばれる銀歯草(アカモク)やナガモ(ホンダワラ)など。
ワカメも収穫が徐々にはじまります。
新鮮なギバサやナガモを鍋でいただく海藻しゃぶしゃぶは、この時期しか食べられません。
さっと湯がくと、美しい緑色に変わります。
波風の強い日の翌朝に海岸へゆくと、ギバサやナガモが打ち上げられていたりします。
ちなみに、佐渡では雪が多い年は海藻が豊作とされています。
また、この時期に気温が上がると一斉に芽吹くフキノトウが、山間ではそこかしこに見られます。
山を散歩していると、草の合間に小さな花のようなフキノトウが芽を出しているのを見つけます。
あまり開きすぎるとトウが立って硬く食べにくいので、まだ開かない蕾を選んで摘むのが、
この時期の野山散歩の楽しみの一つです。
フキノトウは地場産コーナーなどの店頭にも並びますが、お店で買ったフキノトウを手にしていると、地元の知り合いから「山に行けばどこで取れるのに、わざわざ買うなんて」と笑われたりすることも。
摘みたてをさっと湯がいて、炒めてパスタやピザのトッピングにすると、一口食べるだけで、若々しい春の野草の風味が口いっぱいに広がります。
海の幸も山の幸も身近にあり、季節を感じられるのは佐渡ならでは。
食べられる自然を探してみてください。
海藻や山菜は島内のスーパーや直売所などで販売されています。
佐渡の山奥でコーヒー焙煎所オケサドコーヒーをやっています。焙煎所お隣の里山カフェ山里で週末にコーヒーを淹れています。