すっかり雪もなくなって、佐渡の山に緑の色が濃くなってくると、雪解けの水が山に染み込んで、深い山のあちこちから、ミネラルを含んだ瑞々しい湧き水が流れます。
湧き水は川から海へと流れ、近海で採れる魚介類の生育や味にも大きな影響を与えます。
海藻や魚の養殖をしている漁業の方々は、その年の雪の量をとても気にしています。
雪が少なすぎても、多すぎても駄目なようです。
湧き水は、町中や平野部ではほとんどありませんが、自然豊かな佐渡では、少し山に入ると、
その地域の住人の生活用水として使われています。
私が住んでいる大崎でも、家の水道は山から流れる湧き水を使っています。
島内でも知られている湧き水のひとつが、小倉地域にある女神山冷泉です。
畑野から松ヶ崎へ向かう国道181号の道路脇に湧き出し口があるので、平野部に住む方や、
島外から来られる方が車で訪れやすい場所です。
畑野から向かうと、途中で大きなだるまがある寂照院を通ります。
湧き水は通年出ていますが、雨が少ない夏の時期などは水量が少なくなります。
また、冬の積雪の多いときには、松ケ崎側の道路が通行止めになる場合もあります。
なお、湧き水の汲めるような場所は女神山冷泉も含め、その地域内以外ではほとんど知られていません。いずれも観光地ではなく、観光客や大勢の方が来るための場所ではないので、訪れる際には、「迷惑にならないように地域に配慮して、必要な量を少しだけお裾分けいただく」ように、謙虚な気持ちでお越しいただけたら幸いです。
【女神山冷泉】
佐渡市小倉上小倉 国道181号線脇
女神山トンネル及び小倉ダムから北西側。看板や案内がないので、グーグルマップなどで確認ください。また、現地には駐車場がありません。周辺住民に迷惑のないようにお越しください。
佐渡の山奥でコーヒー焙煎所オケサドコーヒーをやっています。焙煎所お隣の里山カフェ山里で週末にコーヒーを淹れています。