佐渡に京都の清水寺を模して建てられたお寺があります。お寺の名前は同じ字で書くのですが、佐渡では「せいすいじ」と読みます。
なぜ佐渡に清水寺のレプリカがあるのでしょうか?
遠い昔、桓武天皇は京都の清水寺の本尊を深く信仰し、遠く離れた佐渡の人々が京都になかなか足を運べないことを嘆いており、805年にある法師に佐渡へ行くよう詔を出しました。
法師は佐渡の新穂大野の山を通りかかり、小川に光るものを見つけて小川の源流を探し、松の根の中で一夜を明かしました。
翌朝、法師が目を覚ますと、燦然と輝く光に包まれた童子が現れます。
「ここでお寺を建て、仏像を安置し、供養してください」と言います。
法師はこの出来事を皇帝に報告し、天皇は大喜び、この寺をその場所に建立するよう勅を下しました。こうして808年に、佐渡の清水寺が開基されたと言われます。
京都の清水寺は常に人が多いのに対して、佐渡の清水寺は人が少なく、数百年前にタイムスリップしたかのような雰囲気を満喫することができます。
真っ白な景色の中、ここで、ゆっくりと時間を過ごすのもいいかもしれませんね。
佐渡に流れてきたドイツ人です。胃袋を掴まれる時は一番幸せです。